
2026年3月6日 〜 オシントUPDATE
中東情勢
米上院、トランプ大統領の対イラン軍事権限を支持
米上院は、イランへの軍事作戦を制限しようとする超党派の決議案を反対多数で否決した。共和党の多くが大統領の即断即決の必要性を支持した一方、民主党は宣戦布告権を持つ議会の権威を取り戻すべきだと主張している。
イラン空爆が激化、作戦の長期化が示唆される
ヘグセス国防長官は、対イラン軍事作戦「エピック・フューリー」が長期戦になる可能性を示唆し、勝利の明確な定義は避けた。作戦開始以来、空爆は激しさを増しており、トランプ大統領もさらなる大規模攻撃を予告している。
トランプ暗殺計画の主謀者を殺害と発表
国防総省は、2024年に計画されたトランプ氏暗殺工作を指揮したとされるイラン秘密部隊のリーダーを殺害した。当局はこの作戦により、イラン側の脅威に対する米国の断固たる姿勢を示したとしている。
パキスタン人被告、イランによる暗殺強要を証言
トランプ氏らの暗殺を計画したとして起訴されたパキスタン人のアシフ・マーチャント被告は、テヘランの家族を人質に取られ、革命防衛隊に協力を強要されたと証言した。検察側は証拠不十分として強要の事実に異議を唱えているが、法廷では具体的な標的リストの存在が語られた。
イラン情報機関がCIAに秘密裏に接触か
空爆により指導部が混乱する中、イラン情報省が第三国の諜報機関を通じてCIAに停戦交渉の打診を試みたと報じられた。イスラエルは米国に交渉を無視するよう求めており、ワシントンも現時点で水面下の交渉は行われていないとイスラエル側に保証している。
米海軍、第二次世界大戦後初の魚雷による敵艦撃沈を記録
スリランカ沖で米海軍の潜水艦がイランのフリゲート艦「デナ」を魚雷一発で撃沈した。国防総省によれば、これは米海軍にとって第二次大戦以来の歴史的な戦果であり、イランの主要な海軍力を無力化したとしている。
イランのミサイルを東地中海で迎撃、トルコへの着弾を阻止
イランから発射された弾道ミサイルが、トルコのインジルリク空軍基地に到達する前に米駆逐艦によって迎撃された。イラン側はトルコを狙ったことを否定しているが、NATO加盟国への攻撃は集団防衛条項の発動を招く恐れがあり、緊張が高まっている。
イラン革命防衛隊、最高指導者亡き後の統制を強化
ハメネイ師の死去や幹部の喪失にもかかわらず、革命防衛隊は多層的な後継プランを実行し、戦時の意思決定権を掌握している。地域代理勢力への影響力を維持しつつ、国内外への示威行動を強める構えを見せている。
ホルムズ海峡の封鎖により、世界のエネルギー供給が危機に
革命防衛隊がホルムズ海峡の「完全掌握」を宣言し、船舶の通行が激しく制限されている。これにより原油価格が急騰し、イラクやカタールの輸出が停止するなど、世界的なエネルギー危機が現実味を帯びている。
イラン系クルド勢力、対イラン越境作戦の準備を開始
イラク北部に拠点を置くクルド人武装勢力が、米国の支援を受けてイラン国内での作戦準備を進めている。イラクのクルド人指導部は報復を恐れて慎重な姿勢だが、戦闘員はいつでも出動できる態勢を整えている。
イスラエル、イラン軍事施設への数週間に及ぶ攻撃を計画
イスラエル当局は、イランの軍事インフラを体系的に破壊するため、数週間にわたる大規模な作戦を準備している。これまでは防御に徹していた湾岸諸国が、今後攻撃側に加わる可能性も模索されている。
アメリカ情勢
国防総省、軍需企業と弾薬備蓄の補充を協議
トランプ政権は、イラン紛争で消費されたミサイル等の弾薬を補充するため、軍需大手各社と会談し、500億ドル規模の追加予算を検討している。政府は産業界に対し、生産ラインを加速させるための投資を促している。
次世代精密打撃ミサイル「PrSM」が実戦初投入
米軍はイランの軍事施設を標的に、高機動ロケット砲システム(HIMARS)から発射される次世代長距離ミサイル「PrSM」を初めて戦闘で使用した。約250マイル離れた標的を精密に破壊する能力が確認されたとしている。
西キューバで大規模停電、燃料不足が深刻化
ハバナを含むキューバ西部で、数百万人が影響を受ける大規模な停電が発生した。ベネズエラからの燃料供給減少と米国の制裁圧力が、老朽化した電力網に追い打ちをかけている。
エクアドル、キューバ大使を追放し米国との連携を強化
エクアドル政府はキューバ大使に対し、48時間以内の国外退去を命じた。具体的な理由は明かされていないが、エクアドルが治安対策で米国との協力を深める中で、外交方針をワシントンに合わせる動きと見られている。
キューバの観光業が崩壊、市民生活に危機
深刻な燃料不足と停電により、キューバの基幹産業である観光業が麻痺状態に陥っている。政府は戦略的インフラの維持を優先しているが、市民の移動制限や配給の遅れにより、社会秩序の崩壊が懸念されている。
アジア情勢
中国「全国人民代表大会」が開幕、自給自足の強化へ
北京で開幕した全人代では、次期5カ年計画に向けたAIや半導体などの技術的自給自足が強調されている。不動産市場の不振や消費の低迷を背景に、製造業主導の成長と内需拡大のバランスが焦点となっている。
台湾周辺での中国軍機活動が大幅に減少
台湾周辺での中国軍機の活動がここ数週間で急減し、前年比で約46%減少した。トランプ大統領と習近平主席の会談を控えた融和姿勢か、あるいは軍内部の汚職清査による影響との見方が出ている。
中国、台湾統一に向けた軍事的抑止力を加速
中国の政策顧問は、今後5年間で台湾統一を加速させるため、より強力な軍事的抑止力を構築すべきだと提言した。2022年の軍事演習の成果を強調し、周辺海域での拒否能力をさらに強化する方針を示している。
北朝鮮、核武装した海軍の構築に向け新型駆逐艦を公開
金正恩総書記が新型の5,000トン級駆逐艦を視察し、巡航ミサイルの発射実験に立ち会った。核搭載可能なミサイルを運用できる海軍の構築を目指し、今後5年間で大型艦艇を毎年2隻建造するよう指示した。
韓国市場が過去最大の暴落、中東紛争が直撃
イラン戦争の拡大を受け、韓国のKOSPI指数が一時12%以上暴落し、過去最大の下げ幅を記録した。エネルギーの輸入依存度が高い韓国経済にとって、ホルムズ海峡の混乱はハイテク産業や海運業に甚大な影響を及ぼしている。
アフガニスタン・パキスタン国境で激しい戦闘、6万人が避難
タリバン勢力とパキスタン軍の間で大規模な国境紛争が発生し、約6万6,000人の民間人が家を追われた。食料不足が悪化する中、国連は人道支援が滞っていることに強い警戒感を示している。
ヨーロッパ情勢
スペインと米国が中東作戦の協力を巡り外交対立
米国が「スペインが中東作戦に協力することに合意した」と発表したことに対し、スペイン政府は事実を否定し激しく抗議した。トランプ大統領は協力しないスペインへの貿易制裁を示唆しており、EU側は経済的利益を守る構えだ。
イタリア、湾岸諸国への防空支援を計画
メローニ首相は、イランの攻撃を受ける湾岸諸国に対し、防空システムの支援を行う方針を表明した。現地のイタリア人保護とエネルギー安全保障を目的としており、英仏独と足並みを揃えるとしている。
欧州諸国、対イラン戦争への対応で足並みの乱れ
イラン攻撃を支持するドイツ、国際法違反と批判するスペインなど、欧州内での意見対立が鮮明になっている。この危機は、NATOに依存しないEU独自の防衛能力強化を巡る議論を再燃させている。
地中海でロシアのLNGタンカーが沈没、ウクライナの攻撃か
地中海を航行中のロシアのLNGタンカーが、爆発・炎上の末に沈没した。ロシアはウクライナによるドローン攻撃と非難しているが、ウクライナ側は関与を否定している。
ロシア、イラン戦争による西側の弾薬枯渇を好機と判断
中東での迎撃ミサイルの大量消費により、ウクライナに供給されるべき「パトリオット」等の備蓄が枯渇しつつある。弾薬不足はウクライナの防空能力に穴を開ける恐れがあり、ロシアにとって戦略的な追い風となっている。
英労働党議員の夫、中国へのスパイ容疑で逮捕
スコットランド選出議員の夫ら3名が、中国情報機関を支援したとして国家安全保障法に基づき逮捕された。機密情報の入手を試みた外国の干渉事件として、英国の民主主義への脅威が議論されている。
サイバー情勢
国防総省、AIツール「Claude」を活用した軍事システムを投入
ペンタゴンの標的選定システム「Maven」にAnthropic社のAI「Claude」が統合され、対イラン作戦で決定的な役割を果たしている。衛星データ等の膨大な機密情報をリアルタイムで解析し、攻撃の優先順位付けや効果測定を劇的に加速させている。
ロシアとイランのハッカーが「緩やかな連合」を組みイスラエルを攻撃
親ロシア派とイラン系のハッカー集団が連携し、イスラエルのインフラや軍事関連企業を狙った大規模なサイバー攻撃を展開している。機密データの窃取やサービス停止攻撃に加え、ロシアのフォーラムでアクセス権が売買される事態も起きている。
イラン、監視カメラをハッキングしミサイル着弾の効果を測定か
イラン関連のハッカー集団が、イスラエルや湾岸諸国の金融機関等の監視カメラへの侵入を試みている。ソフトウェアの脆弱性を突き、ミサイル攻撃の効果をリアルタイムで評価しようとする大規模な試みと見られている。
iOSデバイスを狙った大規模なゼロデイ攻撃が発覚
中国やロシアの攻撃者が関与していると見られる高度なエクスプロイトキットにより、4万台以上のiOSデバイスが被害を受けた。米国政府のコード文化に近い極めて洗練された設計となっており、Apple製品の脆弱性が広範囲に悪用されている。
中国の政治学者、イラン紛争を教訓に軍事AIの強化を提言
著名な政治学者の鄭永年氏は、イラン紛争での米イスラエルによるAI活用の効果を指摘し、中国も軍民融合を加速させるべきだと主張した。AIを民間利用に留めず、軍事力へと転換させなければ、米国との戦略的格差が広がると警告している。
中国でAIに対する楽観論が拡大、米国の懸念と対照的
バイトダンスが発表した最新のAI動画生成ツールに対し、米国では雇用への影響が懸念される一方、中国国内では技術革新として歓迎されている。政府の強力な支援を背景に、中国市民の間ではAIを経済近代化の象徴とする前向きな姿勢が目立っている。
国際インテリジェンス戦略研究所(IGSI)